「動画が途中で止まってしまう」
「ウェブサイトを全然読み込んでくれない」
せっかく光回線を使っているのにこんなことで悩みたくないですよね。
Twitterなどで口コミを調べてみても「光回線なのに速度が遅い!」と怒り心頭の利用者をよく見かけます。
こんな時、プロバイダに対して「何とかしてほしい」と思う気持ちもよくわかりますが、実は利用者側が対策することによって速度が改善される場合もあるんです。
本記事では光回線を利用しているのに通信速度が遅くなってしまう原因とその対策について詳しく解説しているので、光回線の通信速度改善にぜひお役立てください。
POINT 読めばわかる
- 速度が遅い時にまず試してしいこと
- 速度が遅い時の原因とそれぞれの対策方法
もくじ
通信速度が遅いときにまず試してほしいこと
光回線の速度が遅いときにまず試してほしいのがONU(NTTのロゴが入った機器)やルーターといった「周辺機器を再起動する」という方法です。
再起動することで、モデムの処理速度を低下させているキャッシュデータをクリアしたり、比較的空いている経路を使ってインターネットに再接続できることがあります。これが一番簡単ですぐにできる方法なので、速度が遅いと感じたときは下のやり方に則って機器を再起動してみましょう。
通信速度が遅くなる原因と対策
通信速度が遅くなる原因は様々です。ここでは6つの原因とその対策を解説しますので「速度が遅くて困っている」「ONUを再起動しても速度が改善されない」という方は、ひとつずつ試してみてください。
【通信速度が遅くなる原因】
- パソコンや周辺機器に問題がある
- ルーターとの距離が遠い・間に遮蔽物がある
- 接続端末が多い
- 回線が混雑している
- マンションの配線方式の問題
- NTTの設備の不具合
パソコンや周辺機器に問題がある
パソコンに問題がある
古いパソコンを使用していたり、負荷のかかるソフトやインターネットタブをいくつも同時に開いていたりすると、いくら速い光回線を利用していたとしてもパソコン本体の処理速度が低下してしまい通信速度も遅くなってしまいます。
古いパソコンを使用しているのであれば買い替えてみる、ソフトやインターネットタブでパソコンに負荷がかかってしまっているのであれば、必要なものだけ開いて使用しましょう。
また、サイトの閲覧に時間がかかるという場合はキャッシュデータを削除して改善されることもあります。
周辺機器(ルーターやLANケーブル)に問題がある
ルーターやLANケーブルの型が古い場合、現在ビッグローブなどの光回線サービスで提供している高速通信に対応していない可能性があります。
一度サポートセンターに問い合わせて自分が使用している機器が高速通信に対応しているか確認してみましょう。
※ケーブルはCAT6かCAT7という規格に変えましょう。
また、ルーターやモデムが熱を持ってしまうことでパフォーマンスが落ちてしまう場合もあるので、熱のこもりやすい場所に置かないようにしましょう。
ルーターとの距離が遠い・間に障害物がある
無線LANルーターを使って無線接続で光回線を利用している場合、距離が遠かったり壁を挟んで利用していると速度が安定しない場合があります。
なるべくルーターの近くでパソコンやスマホを使うことが望ましいのですが、それができない場合は接続方法を使い分けるか、中継器を置くなどして対策しましょう。
接続方法を使い分ける
WiFiには2.4GHzと5.0GHzのふたつの周波数帯を使うことができ、それぞれ長所短所があります。
接続するSSIDを切り替えるだけなので、状況に応じて適切に使い分けましょう。
引用元:Atermサポートデスク
周波数帯 | 電波干渉 | 対障害物 | 通信の安定性 | 電波が届く距離 |
---|---|---|---|---|
2.4GHz | 受けやすい | 強い | △ | 長い |
5.0GHz | 受けにくい | 弱い | 〇 | 短い |
※2.4GHzは電子レンジなどの家電が発する電波と同じ周波数帯のため、近くで使用すると電波干渉によって通信が不安定になることがあります。
- 2.4GHzは遠くまで届いて障害物にも強いが通信の安定性はいまいち。
- 5.0GHzは電波の距離は短く障害物に弱いが通信は安定している。
中継器を使う
中継器とは無線LANルーターの電波を強化して遠くまで飛ばしてくれる機器のことで、ルーターから離れた部屋でネットを使う場合でも中継器があることで速度が安定しやすくなります。
設置する時は、ルーターの置いてある部屋とパソコンなどでネットを使う部屋の中間地点に置くと効果的です。
接続端末が多い
無線LANルーターは同時接続台数が決まっているため、それ以上にパソコンやスマホを接続していると通信速度は遅くなってしまいます。
使用していないパソコンなどは電源を切るようにして余分に接続台数を増やさないようにしましょう。
接続台数を減らせないのであれば、接続可能台数が多い高性能なルーターに買い替えることをおすすめします。
回線が混雑している
回線の混雑に悩まされている人は口コミを調べてみてもかなり多かったように感じます。
原因としては、夜間や休日は在宅率が高くなりネットを利用する人も増えることで混雑してしまうことが考えられます。
この問題に関しては、モデムを再起動するか、IPv6接続(IPoE方式)という混雑しづらい接続方法を利用することで改善が期待できます。
下の記事では「IPv6を利用していても速度が遅い理由」も説明しているのでぜひ読んでみてください。
【IPv6】ネットが遅い時の解決法!ビッグローブ光で家のネット環境を改善最近、光回線について調べていると、必ずと言っていいほど「IPv6」という言葉を見かけるようになりました。 知名度が上がり「光回線をIPv6にすれば速くなる」となんとなく理解している方も多いかと思います。実際、光回線の高…続きを読むマンションの配線方式の問題
マンションに光回線を引くときは、共用部まで一本の光ファイバーケーブルを引き、そこから各部屋に枝分かれさせます。そのため、実質的に一本のケーブルをたくさんの住居者が共有する形になるので、一戸建ての光回線に比べて速度が安定しづらいという特徴があります。
また、共用部から各部屋に光回線を引く方法が三つあり、その方法によって速度が異なります。
- 光配線方式(最大速度1Gbps)……すべて光ファイバーケーブルで配線される
- LAN配線方式(最大速度100Mbps)……共用部からLANケーブルを用いて配線される
- VDSL配線方式(最大速度100Mbps)……共用部から電話線を用いて配線される
マンションでも光配線方式が採用されていれば良いのですが、LAN配線方式やVDSL配線方式だと最大速度は本来の10分の1の100Mbpsまで落ちてしまうため、高速通信を使用するのは難しいと言えます。
勝手に工事をして光配線方式にすることはできないので、配線方式を変更したいのであれば、大家さんか管理会社に相談してみましょう。
NTTの設備の不具合
台風や雷などの災害によってNTTが管理する光回線設備に不具合が生じることで、通信速度に影響が出てしまうことがあります。
「急に通信速度が遅くなった」「ネットにつながらなくなった」ということがあれば「NTTの障害情報」で詳細を確認してみてください。
NTT東日本 | https://www.ntt-east.co.jp/disclosure/construction.html |
NTT西日本 | http://www.info-construction.ntt-west.co.jp/info-report/ku010/kU010010/ |
速度が改善されない場合
今回ご紹介した対策をしても速度が改善されなかった場合、光回線を乗り換えるのもひとつの手です。
同じ光コラボサービスでも設備によって速度に差が出ることもありますし、NTTの光回線設備ではなく独自の光回線設備を使用したサービスを提供している企業もあるため、それらの選択肢も検討してみてください。
まとめ
これから光回線を契約する方の中には、速度について心配になっている方もいるかと思いますが、今回説明した原因と対策に則って準備すれば快適にネットが使える可能性もかなり高くなります。
色々な原因があり、そのすべてに対策をすることはなかなか大変ですが、乗り換えなどを検討される前にすぐにできそうな対策だけでもぜひ試してみてください。
POINT 本記事のポイント
- 速度が遅い時はまずONU(NTTのロゴが入った機器)やルーターを再起動する。
- 接続方法の変更など、すぐにできそうな対策から実行していく。